思うこと 2023.10.31
これは、カール・グスタフ・ユング(精神科医・心理学者)が提唱した分析心理学における中心概念です。また人間の無意識の深層にある、個人の経験を越えた先天的な構造領域であり、普遍的無意識とも呼ばれています。ユングは個人のコンプレックスより、更に深い無意識の領域に個人を越えた、集団や民族、人類の心に普遍的に存在すると考えられる先天的な元型を見出します。元型の作用と、その結果として個人の夢や空想に現れうる種の典型的なイメージは、様々な時代や民族の神話にも共通して存在し、この元型や元型が存在すると仮定される領域は、民族や人類に共通する古態的な無意識と考えられ、ユングはこの無意識領域を「集合的無意識」と名付けます。つまり個人の領域を越えた、人類の心に普遍的に存在する無意識領域があると言っているのです。そして肉体の寿命が尽きれば、意識はこの「集合的無意識」世界に帰り、生きている間は、この「集合的無意識」を通して全ての人間と繋がりを感じることが可能だと解釈します。