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思うこと 2022.08.22

無欲の勝利

今も多くの方が、欲のない行動が強さの秘訣だと考えておられますが、いつも滑稽に思っていました。欲というのは、基本的に行動原理の源から発動し、この欲に引き連れられて、絶えず行動が行われています。欲の分類は、無限に存在し、食欲、睡眠欲、性欲などの本能的な欲から、名誉欲や承認欲などの社会的な欲と、挙げれば切りがありません。例えば、ボランティア活動を考えて見ても、社会を変えたい、良くしたい、貢献したいといった欲から、自分の中で何か真理を得たい、というような瞑想的な欲が働いている人も中には、いるかもしれません。いい例が、修行僧が欲を捨てるために、山に籠って修行する行為です。これは彼の行動原理から、欲を捨てたいという欲が発動して行われた行為なのです。つまり無欲の本質が、欲を捨てたいという欲から生じた欲なので、非常に滑稽に映ります。ですから無欲の勝利など有り得ないのです。ただし平常心は、勝利に有効だと思います。それ故、平常心でありたいという欲は日常的に有効だと思います。つまり人格が完全に欲に支配されないことが重要で、それを如何に有効に使うかが、さらに重要になっているのだと思っています。要するに、無い物ねだりの暴走を許さないためにも、今有る物に対して感謝したいという欲を有効的に使用して、絶えず内面的な調和を求める必要性があるということです。しかしながら「無償の愛」というのは大変厄介で、人間の欲とは無縁だったのです。私は、この「愛」の実体をつかみ取りたいという欲が絶えずあって、それが私の生きたいという欲に繋がっているのだと思っています。皆様は欲について、どうお考えでしょうか?それでは駄文にて失礼いたします。

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