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「特攻隊」 2022.11.29

Kamikaze Attack その2

私は前回「特攻隊」とは、日本民族の伝統的精神文化が生み出した、究極的に日本の美意識が凝縮されたものという風に表現しました。それはテロ行為とは本質的に違いがあり、単純に日本人独自の精神文化を称賛したいのではなく、「特攻隊」の実像に迫り今に生かすことが最終的な目的なのです。つまり特攻行為には、己の死を最大限に生かしたいという欲求から、小型戦闘機で敵戦艦を撃破したいという、人間らしい血生臭い純粋な欲が、しっかりと根底に存在していました。それ故に、特攻行為という大変高度な技術を要する軍事戦術を実行するために、必死に主体的に研究しながら、何百時間もの鍛錬と訓練を積み重ねていけたのです。すなわち特攻すると決めた瞬間から、己の戦闘機が敵艦に体当たりし命の炎が燃え尽きる、その瞬間まで精神性を最大限まで高め、脳をフル回転させながら最後まで必死に生き抜いたのです。だから彼らの生き様が、我々の目には打ち上げ花火のようにドラマチックに映り込み、そしてその美しさに感動しつつも、後から年端も行かぬ彼らの宿命とやらに、後ろめたさのようなものも、込み上げてしまうのです。しかし単純に、彼らを美化したり同情していては、今に生かすことも不可能になってしまうのも事実なのです。つづく

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