ひとり言 2022.10.24
私は、「特攻隊」を大変尊敬しているのですが、今日は同じ「とっこう」でも、特別高等警察について考えたいと思います。特高とは所謂、日本の秘密警察で国体護持のために、それに相応しくない思想家や活動家を取り締まる組織です。これは、第二次世界大戦後まで活躍した組織で、その餌食となった若者の一人をフォーカスしてみようと思います。彼の名は、「蟹工船」の作者として有名な小林多喜二です。彼は地下に潜って、筆の力を信じて思想活動していたところを特高に捕まり、壮絶な拷問の末、この世を去ることになりました。享年29歳です。「戦旗」という作品中に、特高が拷問している描写があり、それが怒りを買い後の己の拷問死へと繋がっていくわけです。この時代、表現の自由を軽んじる権力が、どれだけ多くの若い命を奪ってきたことか、それを思うと自由に意見が言える時代に生きる人間として、過去の多くの犠牲に対して感謝の言葉しか思い浮かびません。若い命と言えば、「特攻隊」にも発想が飛んでいき、「戦い」とは人それぞれなのだと思うと、大変感慨深いものに感じます。しかし、対立構造をこのまま放置し続けると、いずれ破滅が訪れます。ですから真の和合に向けて、動き出す必要があります。しかしながら、その行為もまた、一つの「戦い」だったのです。