ひとり言 2022.10.06
一見すると、ただの理想主義にしか聞こえない、この大義ですが、この大義を掲げて、医者となった人の話です。この立派な大義と医療従事者を単純に結びつけることは、大変難しく、あるきっかけが、この二つを融合させることになったといいます。それは、東日本大震災の体験だったそうです。そこで、弱者切り捨てのような医療現場を目の当たりにし、この若者は、地方医療を救済する先に、世界平和の理念が存在するという信念に目覚め、総合医療医として地方医療の充実のために奮闘されます。地方の赤字病院の経営は、非常に困難で、非常勤の医師すら確保は難しく、一人で何役もこなしながら、まさに孤軍奮闘の状態でした。それでいて常に地域社会に溶け込もうとして、皆に必要とされる医療を目指しながら、話が進行していく過程で、病院内で働く人たちの主体性に火がつき、より良い方向に向かって行きながら、彼らの顔つきが充実していく様子が、特に印象的でした。地方の医療制度を充実させることが、安心して暮らせる環境となり、彼らの活動は必ず郷土で暮らす人の基盤となります。さらに彼らの考え方や生き方が、郷土の誇りや郷土愛を呼び覚まし、いずれ日本全体に波及することを、私は期待してやまないのです。